澤田豊 建築ブログ

ARTPLAZA U-40建築家展2020

久々のブログ更新です。コロナ過の中、４月に嫁と子供が戻ってきてから
仕事に子育てと慌ただしい日々を過ごしておりましたが気づけば今年も残すところ、あと２週間となりました。さて、ARTPLAZA U-40建築家展2020に出展させて頂きました。昨年に引き続き2回目の出展となりましたので、少しプレイバック。
ARTPLAZA U-40建築家展は、大分市出身の建築家、磯崎新氏の代表作であるアートプラザに40歳未満の若手建築家が集い建築作品や自身の建築に対する思考を表現する建築展覧会です。大分県立図書館から、ギャラリーへとコンバージョンされた経緯もありU-40建築家展の活動自体は、アートプラザの保存活動の一環という側面もあります。
１１年目の開催となった今年は大分ゆかりという縛りを取り外し、九州にゆかりのある建築家が出展しております。
今年のテーマは「距離感」コロナウイルスが猛威を振るう最中の開催となりました。
このような状況下でありながら、多くの方に足を運んで頂きました。ヘリウムガスが注入されたバルーンが人の流れが作り出す空気にふれてゆらゆらと面白い空間となりました。
個人的には、現在進行中の住宅作品を展示距離感というテーマについて建築的に考えました計画中の崖の上に立つ住宅です外観模型　1/30の展示模型内観模型１週間の会期中に、同時期に独立した若手建築家との議論を重ねることができ濃密な時間を過ごすことができました。私自身の、建築表現の場として貴重な展覧会です。

別府×ゲストハウス×ジビエ料理

別府のゲストハウス、In bloom beppuhttps://www.inbloombeppu.com/
で行われた食事会「めくるめくハレなケ時」


告知時点で満員御礼だったのですが、急遽空きが出たとの事で前日にお誘い頂き半ば飛び込み参加のとなりましたが、本当に行けて良かった。
入口玄関の暖簾建物に入る瞬間に、なにかワクワクするような感覚があります。


ジビエ、有機野菜、日本酒、お茶、音楽が古民家のゲストハウスと融合して全てが特別な感じ。
※イベント時の特別メニューの為、通常はゲストハウスではお食事できません。

普段味わえない特別な日本酒が飲み放題なので
美味しすぎてつい飲みすぎてしまいました。美味しい料理とお酒は人間関係を豊かにする力があるなと。ほとんど初対面の方でしたが、お陰様で新たな出会いも増えました。

デザートは、カオスが造形でしたが冷えたストロベリーをミルクにつけて手にっとって楽しむスタイル。美味しい日本酒ととても相性がよく美味でした。

運営者、参加者の方々、本当にコミニュケーションの達人ばかりなので、

色々と勉強になりました。二次会は、寝床をセッティングし、宿泊メンバーで飲み語り。

中にはAPUの学生さんもいて、起業についてや経営論などを語り合う。

ほとんど異業種の集まりだからこそ、この場においては、専門的な話は通用しない。

建築の難解な仕組みや、社会構造など噛み砕いて説明しなければいけないし、

とそういう思考を養わないといけないなと、独立すると感じる事が多々ある。

美味いもの食べたり、飲んだり、その場を楽しむ事も、

全ては良い建築を作る為に必要なプロセスだと自分に言い聞かせる笑

今年に入ってから既に住宅の相談を2件頂いた。

また各所から色々お声がけ頂き、感謝。3ヶ月の娘の為にもお父ちゃんは頑張ります。

ローカル×ケンチク×マチヅクリ

本日で２９才になりました。

昨年の１月に、大分県では最年少建築家としてデビューさせもらいまして、

設計事務所開業して２年目の年になります。

アスリートですと２９才という年齢は、だいぶ油がのってくる年齢ではないでしょうか。

しかし、建築業界では若手中の若手という見方をされることが多いです。

それはなぜか？？

当然ですが建築を作る上では、大きな費用が発生します。

また半永久的に残るものづくりなので、住宅の場合はクライアントに

とっては住宅ローンを払い続け、一生向き合っていくものだと思います。

そのため、施主と作り手の間には絶対的な信頼関係が必要になります。

大手住宅メーカーの場合は、いままでの実績とブランド力が信頼に値しますが

私のような個人事務所の場合は

古くからの友人、知人、またこれから出会う同じ夢を持つ人

個人間での人と人とのお付き合いを大切にしていく必要があります。

それに、建築家という職業は定年退職がない為、諸先輩方がご活躍されていますよね。

大分県出身の磯崎新先生は１９３１年生まれ８８歳で現役ご活躍されております。

建築設計という職業はとても息が長い職業です。

当然私も、定年退職は考えておりません（笑）

少し長くなりましたが、昨年公共の建築物に携わらせて頂き

これからのまちづくり、建築業界は必ずリノベーションの道を通ることになるでしょう。

ということで１月の活動記録です。

年明け始めは、大分市下郡にある「カテテナ」へ。

KATETE（カテテ）, creative hub oita

〒870-0921 大分県大分市萩原２丁目１−２３

ここでは、大分市や別府の若手起業家の方々の

企業するきっかけとなったお話をお聞きしました。

フードロスレストランを運営する

社会企業家の山田あきとさんはＮＺ出身で、若い時に震災に会い

かなり苦労されたようで、そこからフードロスへの意識が高まったとのこと。

板井かえでさんは、フリータレントを目指す過程で

様々なアルバイトを掛け持ちしながら大変な思いをして

いまに至るとのことでした。

ああ～、やっぱり皆好きな事で生計をたてるのって大変だよな～

と激しく共感。

つぎは別府で行われた大分カイコウCampに参加しました。

In Bloom Beppu

〒874-0931 大分県別府市西野口町１−１９

普段、旅館として使用されているところが会場でした。畳座と人の密度が、いい感じに寺子屋感がでてます（笑）皆さん真剣にお話を聞いていますがコーディネーターの宮井さんのトークにより会場が笑いにつつまれました。
全国で活躍されている企業家に方々、まちづくりについて主にコミュニケーション、ソーシャルサービス、についてのお話をお伺いしました。生きたい場所で仕事をする。密集した都心から地方へ移住することのメリットまた、起業も然りですが必ずそこには建築が必要になります。
飛び入り参加で、懇親会にも参加させてもらいとてもワクワクな方々との出会いがありました。

大分銀行赤レンガ館

〒870-0021 大分県大分市府内町２丁目２−１

最後に、大分県建築士会が主催する。リノベ塾vol.12先日私も、建築士会のまちづくり班の会議に出席致しました。熊本のオモケンパークのクライアントである面木さんの思想。建築家の矢橋さんによる建築設計理論のお話をお聞きしました。通常の講演会ですと、建築家がプロジェクト背景から設計内容まで一人で話すのがセオリーですが今回の場合は、クライアントと建築家の対談形式によって
プロジェクトの発起する以前の過程からのお話がお伺いできました。本当に素晴らしい建築が生まれる時は、まずはクライアントの情熱やものづくりへの理解が不可欠。
建築家はそんな目に見えない抽象的で、ある種の執念に近いものを、カタチにできる唯一の職業だなぁと。

赤レンガ館の会場は満員でした。

OPAM岡本太郎展

新年あけましておめでとうございます。
大分初、岡本太郎展を見にＯＰＡＭ（大分県立美術館）へ本日も快晴です。岡本太郎のもつエネルギーが言葉だけで伝わってきます。
さすがの世界観自身の作品は縄文時代、土偶、沖縄の歴史からインスパイアされているそうです。太陽の塔、縮小模型なんだかカッコイイ事務所に置きたくなりました（笑）奥で、若い時計台の制作過程ムービーが流れています。幅10ｍを超える壁画お昼は、久しぶりにうな重を頂きました。縁起物のウナギを食し、スタミナと士気が高まった気が致します。
割烹　菊乃家https://retty.me/area/PRE44/ARE138/SUB13801/100000663238/


2020年は更なる飛躍の年になるよう願いを込めて。

宮崎建築巡り【日南編】

宮崎県日南市に10日間滞在していました。
大分県からは車で３時間半ほどに位置する、宮崎県日南市。せっかくなので、数日かけてフラフラと建築を見て回りました。------------------------------初日------------------------------
【油津】
天候もよく、温暖な気候で過ごしやすい日々でした。写真は油津にある港の様子。
近くに美味しい海鮮屋さんがあります「魚料理　びびんや」http://bibinya.com/すこし歩いたところにある油津赤レンガ館
吹き抜けからの採光が心地よいです。このエリアは旧飫肥藩の有力者によって保存かれている歴史的建築がいつくかありました。
それから丹下健三氏が手掛けた、日南市文化センターへ。〒887-0021 宮崎県日南市中央通１丁目７−１

雨だれによって劣化した塗装が時間の流れを感じさせて、人工物なんだけど本当に自然物のようにそこにある印象。日南の山脈を意識した建築デザインとの事
丹下さんの建物が九州のこんなに身近にあることに今更ながら気づきました。日南市民の日常に溶け込んでいた。


------------------------------２日目-----------------------------
【飫肥城下町】
まずは腹ごしらえに、地元民の妻のすすめでチキン南蛮で有名なお店へ。
「喫茶　園」https://tabelog.com/miyazaki/A4502/A450201/45002136/

店内は木を基調に落ち着いた雰囲気でＪＡＺＺが流れていました。チキン南蛮は鶏肉が柔らかく、美味しかったです。タルタルソースがさっぱりとした風味でしつこくない味わいでとくに女性好みの味付けだと思いました。カウンター席だったため、店主とゆっくりお話ができましたご夫婦でかれこれ５０年営業されているとの事です。
ご主人のお名前がなんと、私と一文字違いの「澤村　豊」さん。
「澤田　豊」....
似てますね....（笑）
しかも、たまたま、ご主人の誕生日だという事で不思議なご縁を感じました！
食後のコーヒーサービスもあり素敵な時間を過ごせました。ＪＡＺＺを聞きながら、美味しいチキン南蛮は最高でした。
さて、少しゆっくりし過ぎましたので近くの飫肥城下町をぶらぶら歩き。旧藩校振徳堂。旧飫肥藩の藩校として保存されていました。無料開放しているのに関わらずメンテナンスも行き届いていて
飫肥の保存活動が活発だった事が想像できました。現代の学校では畳に正座するの機会も少なくなって来ているけれど、古き良き学び方というものは、忘れてはいけない気がします。



旧山本猪平家
せっかくなので、共通フリーパスを買って建物の内部を見ることにしました。（確か600円くらい）
なかでもこの旧山本猪平家はいわゆる観光的なサインなどもなく、ガイドもなしだった為ゆっくり見学することが出来ました。今でも住めそうなくらい丁寧な設計が施されています。木の格子扉を開けると、町家的な中庭玄関が奥行きがある玄関は、落ち着きがありいいですね。

中庭から見ると、こんな感じ純和風建築ならではの空間の陰影から自然と庭への風景に意識がいきます。縁側木製建具のデザインが丁寧でモダンなデザインにも見えます。

外観が気になったので内部も覗いて見ると素晴らしい建築でした。
1907年に建てられたものを保存修繕しているのだけど、その年代に建てられた建築とは思えないほど、洗礼されていてモダンな建築にも見えた。木枠サッシのデザインや、窓から見える風景の切り取り方といい和風建築ならではの縁側からの陰影感がとにかくいい。個人的にも好きな建築になりそうです。





さて少し長めの投稿になりましたが日南編はおわりです。次回は、宮崎、延岡編を投稿します。